クレームの収集

 よく購入していたパン屋が最近潰れてしまいました。

 味も悪くなく、値段もお手頃で利用しやすかったのですが、実は衛生面でどうしても気になる点がありました。

 普段はアルバイトの女性がレジ担当をしていたのですが、その方がいないときは、奥でパンを作っている方がレジに出てきて対応をしてくれます。
 その際、面倒だったのかゴム手袋を外さずに紙幣や硬貨を扱ってしまっていました。

 非常に丁寧な対応でしたが、その手袋でまたパンをこねるのかと思うと、どうしてもまた行きたい、とは思えなくなってしまいました。

 お客様アンケートのようなものを探しましたが、それもありませんでした。

 それが原因で潰れてしまったのかは分かりませんが、実際私の足も遠のいてしまったので、少なからず影響はしているのではないでしょうか。

 良いものを安く提供していたとしても、小さなほころびが経営を悪化させることに繋がりかねません。

 あらためて、サービス業における『100-1=0の法則』、すなわちたった1の油断によりお客様の満足度が0となってしまう法則の大切さを身に染みて感じました。
 
 
 ただ、恐ろしいのは、今回のケースのように1の油断、お客様が感じた1の不満に経営陣が早期に気づいていない場合です。

 気づかないまま、数日、数週間、数か月経つと、情報拡散速度が著しく速い現代では、SNSや口コミで即座に広がり、経営における致命傷になるでしょう。

 私もそうなのですが、クレームを受けることに非常に抵抗があります。
 当然のことながら、クレームを受けることは気持ちのいいことではありません。
 気分が落ち込み、何日も引きずることもあります。
 できればクレームを受けないように、聞かないように行動したくなります。

 しかし、クレームはお客様の本音です。
 その人は、言ってくれた数少ない一人で、実は言わないものの不快に思って去っていった多数の人がいる可能性があります。
 商品やサービスを向上さるために必要な一つの要素にクレームがあると思います。
 
 お客様アンケートを置くのも一つの手ですが、定期的にお客様からのクレームや要望を収集し、分析、改善していく方法を、今一度考えてみる必要があるのではないでしょうか。

 私もサービス業に身を置いているので、遠慮なく「こうしてほしい、こういった分析はできないか。」などの要望を言っていただけると助かります。

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