投資の回収
性格によるのか、自由に使えるお金を多くは与えられなかった教育方針によるのかは分かりませんが、私はいまだにお金を使うことに非常に抵抗があります。
自販機でジュースを買うのに150円払うくらいなら少し歩いてでも80円で買えるスーパーへ行きますし、洋服を買うのでも、手に取って買おうと一旦決めはするものの、今の服で足りないのか、本当に必要なのかと考えて結局戻してしまう有様です。
1月の監査法人非常勤月間を終え、事務所で落ち着いて仕事をすることが多くなっている今月ですが、何をするのにも何かが足りない状況がここのところ続いていました。
穴あけパンチ一つ取っても、100円均一で昔買ったものでは大量の事務書類相手に歯が立ちませんし、書類を挟んでおくファイルも無い。
ファイルを立てておくボックスも無い、封筒がない、のりがない、印鑑がない、紙がない、もうプリンターのインクがない等々。
事務用品を翌日には届けてくれるアスクルを利用し購入を進め、最近では充実してきました。
それ以外にも、勤務時代には自由に読めていた「税務通信」等会計事務所ではマストと言われる情報誌も購入しなければ読めません。
様々な会に所属するためにもそこそこの年会費がかかります。
各種ソフトウェアにもかなりのコストがかかります。
もちろん、仕入れや機械設備への投資が無い分、他業種の規模の比ではないのですが、普段お金を使わない私にとってはかなり出費したなぁというのが正直な感想です。
同時に、なぜその金額なのか、その投資は回収できるのか、絶対に必要なのか、安価に代替できないのか等、お金に関して見つめ直すいい機会になっています。
特に、投資の回収の部分。
例えば100万円のコストをかけて設備を購入しても30万円しか売上が上がらないのであれば、投資は回収できたとは言えません。
100万円以上、もっと言うとその設備に携わる方の人件費、教育費や保守メンテナンス費等、関連して増加するコストの全てを上回って初めて投資を回収したと言えます。
会計事務所でいうと売上は顧問料や申告料ですが、月額いくらのお客様を何件受ければ投資を上回る利益が出せ、自分の給料として残るのか。
理論としてはよく出てくる話ですが、身をもって感じ、考えることは非常にいい経験になっています。
※だからといって、お金儲け第一主義に走る気はありません。
豪快にお金を使える人が羨ましいと思うことはありますが、人一倍お金を使うことに抵抗のある私の良さとしては、きっちり分析した上で投資できる点にあると思います。
きっと収益が上がるといった楽観した投資でなく、具体的にどう売上が推移し、関連コストは何で、どう増加するのか、売上に応じて変化する変動費なのか固定的なものなのか。
それらを踏まえて投資すべきなのかその他の方法を採るのか、といった判断力を磨いていければと思っています。