県立岐阜商業高等学校での租税教室

 平成29年9月11日、岐阜県立岐阜商業高等学校会計システム科の3年生を対象に、50分を2コマ、租税教室のメイン講師をとして講義をいたしました。
 講義の内容は、学校からのご要望もお伺いしつつ、1コマ目は税金の種類、使用使途、公平な税金の集め方から、税法の決められ方など一般的な税金について、2コマ目は法人の納めるべき法人税や消費税の計算方法、会計と税務の利益に関する考え方の違い、としました。

 県立岐阜商業高等学校といえば、地元の方や、全国の高校野球ファンから、「県岐商」という愛称で親しまれている伝統的な高校です。
 設立はなんと1904年。
 100年以上も岐阜で愛され、元中日ドラゴンズの和田選手など、すばらしいOBも多数輩出しています。

 租税教室のメイン講師が私に決まった際、
「生徒の何人かは税理士試験の簿記論、財務諸表論は合格していますし、日商簿記一級を取得しています。多くは公認会計士や税理士を目指しているクラスです。」
との説明を受けました。
 会計に関するレベルの高い学校というのはなんとなく聞いて知ってはいましたが、そこまで高い志を持つ生徒が多いということに非常に驚きました。
 それと同時に、自分の知識や経験をお話することで、何らかのかたちでそのような生徒の会計学習に対するモチベーションの維持、向上の助けになれればと思い、非常に楽しみに思いました。

 講義には主にパワーポイントを使用したのですが、パワーポイント作成に関してはかなり時間をかけましたし、苦労しました。
 特にその順序です。
 どの順序で説明すれば生徒にすんなり理解してもらえるだろうか。
 このページを説明していると、きっとこの部分は疑問に感じるだろうから説明しないといけないな、と。

 一方で、自分も説明がスムーズにしやすいかどうかも気になりました。
 いきなり難しい話を持ってくると自分が説明する際に苦しい。
 理解するにやさしい部分を積み上げて、結果この難しく感じる部分の説明ができたよね、という構成の方が生徒も自分も好ましいであろうと。
 一旦作ってみたものの、順序を何度も入れ替え、足りない部分は加え、まさに講師奮闘です。

 さて、講義当日。
 これまでも何度も大勢の前で話す機会には恵まれていたので、前日の夜もたっぷり睡眠がとれましたが、いざ学校へ向かうため車に乗り込むと、なぜか心拍数が上がっています。
 若干手が震えていました。
「志の高い生徒を前に講義をすることが楽しみだ。」
などと息巻いていたものの、なんだ自分も緊張するんじゃないか、何を強がっているんだ不安なんじゃないか、と少し自分で自分が情けなくなりました。
 しかし現地に着き、サブ講師の税理士の方、税務署広報の方、学校の先生や、講義教室に早く着いていた生徒と言葉を交わしていくうちに少しずつ緊張がほぐれてきました。

 講義が始まると、意外にそこまで緊張することなく、いつも通り話をすることができました。
 生徒も非常に真面目な子が多い印象で、静かに聞いていただけたので、講義も進めやすかったです。

 ただ、昼食後すぐという時間帯もあって、やはり眠気を感じている生徒も見てとれたため、そこには自分の力不足を感じざるを得ませんでした。
 一方的な説明が多かったため、もう少し生徒参加型の、あるいは笑いを交えつつ、一人も眠気を感じないような面白い講義ができるのが理想です。

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